惑星バセンジー2

5◆ビズラと遭遇

海岸から森に入ってすぐ、三人は何かの気配を感じた❗


「出てきなさいよ‼」


走り出すスズカの後をあわてて追いかけるマコトとオブジェ


スズカ「…。はぁはぁ」


マコト「…w 気のせいか」


と言いかけた言葉をオブジェがさえぎる!


「後ろだっ‼ マコトっ‼」



   ガァゴゴゴゴゴォォォォー~っっ❗


誠とスズカの背後から見たこともないような化け物が、お約束のように姿を現して二人に襲いかかってきた❗


ビズラだ!



「 キャァァァァァ‼」


一番強いはずのスズカ、頭をかかえて、しゃがみこむ❗


 誠   「くっ❗」


パンっパンっパンっ



どこが何か、何がどこなのか、狙いを定めるという、そんなことなど視野にいれる余裕はなく、ただただ銃を撃ちまくった!

ギィィガァ~ー グゴゴゴォォォ



奇妙な声を発して、ビズラが緑の液体を口から噴射している。



 「スズカ、危ないっ‼ 」


「あ、あ💦」



気が動転しているスズカは口をパクパクさせておろおろしているだけ。


マコトに引っ張られて、よろける始末。


オブジェはイレクトバーを振りかざして応戦する!



「 マコトっ❕ スズカを連れていけ❗」


Gコードを限界まで上げると


バチバチバチっっっ


イレクトバーから火花がうねる‼



  グググググルルルルルルルっ


「こいっ、こっちだ💦」


オブジェはわざと大振りしながら、ビズラを自分のほうに引き付ける

「 オブジェっっ💦 くそーっ💦 カッコつけてんじゃないよぉー、ったく💨」



パンっパンっ、パンっパンっ


今度はしっかり狙いを定めて撃ちまくる❗



  ガガァガァァア❗グウォォォ❗


とりあえず痛いのか……

振り返る。


しかし致命傷にはまったくもって至らないようだ。



 「だめだね、9パラ使えませーん。+Pなのに!手応えなし💦

グロッグなんて持ってこなきゃよかった。お宅なに持ってる?」

銃をポイッと棄てる


「 えっ💦…武器?これしかないわ💧」


そう言ってスズカもイレクトバーを差し出した。


  「えーー💦💦 俺もああやって戦えって?ムリぃ💧、やつは棍術の達人だから、それでもなんとかやってんだろうけど、でも倒せそうにないし💦」



    グォォォ~ギョオオオ~~ー



そうはいっても、やるっきゃないと、イレクトバーをスイッチオン。威力は低いが遠隔攻撃のできるウェーブ形態にして立ち向かう❗

シュルルルルルーーーン


ビズラは怒り狂って雄たけぶ。


ギィグオオオオガゴゴォグォォォ~~!!


バチバチバチっシュュューゥゥゥ! 


焦げた臭いが辺りを包む。


毛や皮膚が焼け焦げても怯む様子もなく、逆に怒り狂ってマコトのほうに向き直る!



 「 ギョッ 😱❕」


「…💦 誠ぉぉ!!」



とっさにオブジェはイレクトバーをウェーブに変えて、ビズラを押さえつけると自分の銃をマコトに放り投げた❗



  「ッッ❗撃ったって効かないって~💦」



それでも銃に飛びついて構える❗ズシッと重い、両手を添える。


デザートイーグルか!これならイケるかも!



グルルルルルゥゥゥゥゥーー! 



ビズラは狂ったように暴れまくり、ウェーブをひきちぎりマコトたちめがけて突進していった❗



「 ((( ;゚Д゚)))きゃぁぁぁぁ!!」

スズカは震え上がる!


ギリッッ とマコトは唇を噛み締める



ドゥンっドゥンっドゥンっ


すさまじい破壊力を持つ50AE弾が火を吹いてビズラの体を貫いてゆく!




ギュュゴオオ‼ 



殺ったか❗


とみんなが一瞬思うことさえ許さぬように、ビズラは尚も飛びかかってくる❗



ドゥンっドゥンっドゥンっ


近けりゃ近いほど殺傷能力が上がるというものだ!



「ダメだ❗逃げろっ」

オブジェがさけぶ!



 「どこによー💦」



動かないスズカをかばってマコトは銃を撃ち続ける!



壊れかけたウェーブで尚もビズラを押さえようと必死のオブジェも限界だった!

「💦💦スズカァァ❗❗カデッチだっ❗」



スズカ「 はっ!」



言われてスズカは目覚めたように立ち上がると誠を突き飛ばし両手を大きく広げて構える!



グゴゴゴゴゴオオォォォ


空が唸り雲が覆う!


崖っぷち状態のコントロール不可のスズカ。


最高電圧数GVが渦巻き100kAの電流をはなって容赦なくビズラに叩きつけた❗



ビカッァァバリバリバリィィィィィィ



❕❕ ゲェぇぇピィィィィィィ~ーーっ



 ブチッ ブチッ ぶぁっっん❗❗



ビズラの体は空中に持ち上がると破裂して千切れとんだ❗


スズカは電気を収集し強力放電できるイオンシュなのだ。


 「はあはあはあはあ… 」



放出しきったスズカ、意識が途切れて倒れこむ。

駆け寄ったオブジェがそれを支えた。


「…💧わたし、やり過ぎちゃった、いつも教官に怒られてたのに…みんなケガはない💦」


キリキリ怒って上官風を吹かせていたスズカが、か細い声で二人の心配をしていた。オブジェとマコトは顔を見合わす


「 大丈夫だよ。よくやってくれた。美木さまのお陰で助かったっ。」

オブジェは優しく肩を抱く。


「 スズカでいいわよっ、いまさら💦」


しりもちついて呆気に取られてたマコトも笑顔で二人のそばにくる。


「 いや~ホント、すごいね⤴  お宅に武器は要らないわ🎵 ハッハッハッ」


ふざけた言葉とは裏腹にマコトの瞳はまっすぐにスズカを見つめる、

そして、頭をポンポンと撫でた。


「よしよし」


「…( 。゚Д゚。)💦」


スズカはもう今にも泣きそうだ。


無事を確かめ合うように三人はしっかりと抱き合った。

6◆埋葬,追悼そしてハチ

太陽は西に沈みかけていた。


ミレイユは艦内のベットで眠っている。


ルフィーは死んだ仲間を埋葬してブラッセルV編隊の旗を立てた。


シュルルルルルルーシュルルルルルルー

キュュュュュィィィイ~


ハイドロ7ロケット弾が凄まじい勢いで打ち上げられていく。

白い雲が長く延びて、その行方の道しるべとなる。

「…セブンと一緒に逝け……。」


次々とポッドスタンドにセット。


シュルルルルルルーシュルルルルルルー

キュュュュュィィィイ

キュュュュュィィィイ


空を見上げるルフィーは独り、仲間を見送った。






森をぬけようと歩いているハチの耳にも届く


「…?なんだい?こんなくそ田舎で?どっかに基地でもあんのかね?」


まさか征弄だったら?

それでもとにかく行くしかないじゃないか!


ハチは爆音とロケット雲を頼りに進む。

7◆森でお泊まり


森では高音でけたたましく鳴いていた鳥たちもいつしか静まり、早々と夕暮れを招き入れる。


「!!  洞窟があるわ💦」


不気味ね~ーとスズカは首を伸ばして覗き込む。


  「 さっきの彼女のお家だったりして💜」


スズカの耳元にそっとささやくマコト。ふざけてます。


「 いやぁぁ💦」


ゾッとするスズカは大声をだす


木々の隙間から見える空を仰ぎ、

オブジェは険しい表情だ。


「 💧…急がないと、見通しのいいところに行くまでに真っ暗になるぞ。」


しかしマコトは洞窟のほうにずんずん進むと、

  「 ねぇ、オブジェ、今日はここに泊まろう!」


「 ?…ここに?」


オブジェは考える。

確かに、これから日も落ちる。

暗闇の中、あてもなく山を登るよりその方が無難かもしれない。


「…そうだな。野営の準備をするか。」


周りを見渡して簡易トラップの配置を決める。


しかしスズカは納得できないようで…


「 えぇぇっ こんな恐ろしい森でっっ💦冗談じゃないわ💦また、あんな化け物が出たらどうするのよー💦」


ビズラの恐怖を思い返すと鳥肌が立つ!


すかさずマコトが口をだした。

   「 んなね、お宅、真夜中に森をうろつくなんて余計、危険ですぜ。」


「そんなこと言ったって、こんな気持ち悪そうな洞窟💧」

スズカは顔をしかめる


 「 暗闇でがごぉーーってねっ」


「 ((( ;゚Д゚)))もう!やめなさいよっ💦💢」

かなり本気で怖がって、マコトを叩こうとするスズカ。

「おっと!ほら、あれ見てよ。」


そんなスズカの手を取って、オブジェのほうにうながす


「……。」


オブジェは黙々と準備を進めていた。


木々にワイヤーを張りながら、Cー4ストックを地面にさして角度を確かめる。


  「 オブジェのベストはねぇ、四次元ポケットついてるからね🎵色々出てくる~⤴

化け物なんか寄せ付けないって❗あーオブジェ、ついでにブラックコーヒーお願い🎶」


「 クスッ 」


マコトのお茶目な笑顔にスズカの不安や恐怖は自然に和んだ。


オブジェにとっては煩わしいばかりのようで、


「…バカなこといってないで、ここを押さえてろ。」



 「 はーい😁」てへぺろ✌

とマコトは舌を出す

8◆キャンプファイヤー

ミヨシたちは海岸で焚き火をしようとしていた。



「はやくっ!棒でもゴミでも探すんだよ❗早く、火を焚かないと❗」



さきほどのこと────


砂浜に人の足跡を発見して、それを追って森に入ると、ひどく争った痕跡にたどり着いた。


『毛の束があるぞぉ❗』

ユキホがビズラの毛をつまんで見せる


『……。かなりデカい獲物と、やりあったようだな。』


レイラは薬莢を拾う。


  『見せてっ❗同盟ナンバーだ、じゃここにいたのはオブジェたち?!((( ;゚Д゚))) 

いったい ここで何があったんだぁー💦』

辺りを見回す


木々は折れたり焦げたり、ドロリとした液体が飛び散り、毛だか肉片だか得たいの知れないモノが散乱。


凄絶な闘いを思わせる現状にミヨシは底知れぬ恐怖を感じた。



『キリコはいなかったのかぁ。』


ユキホはキョロキョロしながら、くんくんしている。



超人ユキホの嗅覚は人間の何千万倍も優れていたが、集中しなければ、自分の好きな匂いしか嗅ぎ取ろうとせず、日頃なんの役にも立っていない



レイラは丹念にまわりを調べる


『 いたのは、おそらく征弄の⚠️メス犬だな。ふっ、晩飯に熊でも殺ったか…。』



⚠️同盟の最高幹部、脇士幹事長美木鈴花のことである❗


スズカ『 💢💢メスブタですって‼ 』


誰もそんなことは言ってません💧

ミヨシとは裏腹にまったく動じないレイラ。

むしろ楽しそうなユキホ。



『なっ!そんな感じじゃないよっ💦ばんめしにくまなんてぇぇー』


『 そうだっ!』


あ、一応わかってくれてるんだ


ミヨシ、ユキホに同調を求めるように


 『…💦ねぇ!、そんな のんきな状態じゃないよねっっ

 これはっ💦』


『…?ん?だからぁ。熊の肉じゃねぇってことだろっ』


ユキホはにっこり微笑んでます。


 『ええぇぇぇ‼💦そこー?』


『…うん! においが違う。』


ミヨシは唖然とする


『…ふっ。さすが山ざる。』


レイラは鼻で笑う


──────────


そして、一行は浜辺に戻った。


どんな猛獣がいるか分からない森は避けて、見通しのよい海岸で夜を明かそうと云うわけだ。



ミヨシは焚き火に必死になっていた。


ユキホも一応燃えそうなものを探して大きな流木を一本担いでくる。



「こんなんしかねぇーぞ💦」


超人ユキホはもちろん腕力も桁外れの持主です。が、普段は必要に迫られなければ重たいものを持とうとはしないのでなんの役にも立ちません。


「すげぇ(人´3`*)~♪」



「ふっ… 薪というよりイスにしたらどうだ? 」


そう言って腰を下ろすとレイラはタバコに火をつけた。


同じく座ってみるユキホ


「💧、、、なんか、いいぐらいのが全然ねぇんだもん。」


しょぼんと肩を落とすユキホにミヨシは


「…💦なんでもいいよっ、大きな焚き火にすれば、誰かが気づいてくれるかも知れないし、野性動物も近づかないだろ? 真っ暗にならないように交代で火の番をするんだよ❗」


「火の番?なんだ?火の番ってぇ~、腹へったぁ、でも眠いぃ。」


ユキホはころんと砂浜に寝転んでしまう。


「ちよっとっ、まだ寝ないでぇ。見えるうちにもっと燃やせるものを探そうよっ」


「うーーん💧」


「ふぅ~。」


ユキホはへたばってコロコロしているし、レイラも平然とタバコの煙をくゆらす。


火の心配をしているのは自分だけか、とミヨシ😖💧



「…💦あの~、じゃ火を見といてくださいっ 消えそうになったら木をくべて。 私、あっちのほういって見てきますから💦」


「…。この私に命令するのか?いい度胸だな 」


そうは言っても静かに炎を見つめたままのレイラ


  「…💧違いますっっ 命令じゃなくてっ お願いしてるんです❗火が消えたら真っ暗になっちゃう💦 そんなの耐えられないから‼」


ミヨシは気の毒なくらい真剣な眼差し。


レイラはそんなミヨシをチラッとだけ見る。


「…ふっ、いいだろう。好きにしろっ」


涼しげな表情でレイラが言うのでミヨシの顔は明るくなった。


何かこの人に受け入れてもらった、そんな気持ちで嬉しくなったのだ。


 「はい!ありがとう💕✨ ついでに何か食べれる物とかないか見てくるから🎵まってて」


ユキホも顔を上げて二人を見る


「くいもん?あんのか?」


 「わかんないけど。(;´∀`)」


「……。逆にエサにならないようにな」


レイラの冷たい掛声。

しかし、これでも一応、心配しているのだ。


「😵💦」


そんなことを言われると、さっきの森の様子を思い出しゾッとするミヨシ。


薄暗くなってきた辺りも妙に怖い。



青ざめるミヨシの様子を見て気の毒に思ったユキホは起き上がる。


「 オレが行ってくる、腹へって寝れねぇーし。」


「本当?じゃ一緒に行こう♪ 何か出ても私が撃ち殺して見せる!」


ミヨシが銃を構えて見せると

レイラとユキホは顔を見合わす。


「お前は、火の番というやつをしてろっ

 ぶっちょうズラはあてになんねーから」


「…だな。」

素直に納得のレイラです。


ミヨシは仁王立ちのしかめっ面。


「あー、なに?二人して人を馬鹿にしてるんだ?

それとも征弄だから?

 私だって、射撃の腕前はオリンピック並みにすごいんだぞ!

 誰かを守ることだってできるんだから!」


ミヨシは必死に訴える。


いつの間にか、この二人に、自分を知ってもらいたい、わかってほしいと願っているようだ。


「💦別にお前を⚠️緑の犬だからって馬鹿にしてるわけじゃねーよ」


⚠️征弄の旗は緑色、同盟の官員たちの制服も緑色、あちこちに出没して人を嗅ぎ回る犬であり、そして同盟最高司令官 不動 幽褄飛の忠実な僕犬(征弄同盟の官員たち)=緑の犬である


ユキホは慌ててフォローしようとしたが、それをレイラが打ち砕く。


「  緑の犬という時点で十分に下げずんでるがな…w」


「 💦あわわ  」余計なこと言うなよ


「私は河川巳佳という立派な名前があるんだ!」


「 あっあー、ミヨシなっ💦   おれは冬野 雪豹❗

こいつはぶっちょうヅラ!

じゃなくて竜崎麗羅。

まあよろしくなぁ❗ 仲良くやろうぜ🎵」


ミヨシ「…。( ̄^ ̄)」


(知ってるし、同盟で知らないやつなんて逆にいないし。)


それでもユキホはガキっぽく笑って手を差し出した。

ミヨシは嬉しすぎてもじもじしている。



「ふっ なんの会だ?きさま、ここに来る途中どこかで頭を打ったか?」


レイラはちゃちゃを入れる


「いいからぁ、お前も手を出せよ、ここでは今、俺たちは仲間だろっ、助け合って、キリコを探して、そして向こうに帰るまで 俺たちはチームなんだからよぅ❗」

ユキホ、にっこり。


チーム?仲間?


 「(;o;)ユキヒョウ💜」


もうミヨシは感動しすぎてユキホの手を取った。


もちろんレイラは腕を組み上げたままだが、、、表情は穏やかだった。



「ふっw バカなことを。おいっ   火が消えるぞ…」



へ??


手を取り合って喜んでた二人は振り返る



「そんなぁ~竜崎さんどいてぇっ その椅子を早くくべてっ 」


「こんなもの💦、余計に火が消えるだけだ 」


「ミヨシぃ 落ち着けって❗」


「だって、ちょっと、早く! 何か猛獣とか襲ってくるかも!

だいいち真っ暗になっちゃう❗」


なにか、なにかとミヨシはまわりを見回す。

「ミヨシぃ、おめえ、そんなに暗いのがこえーのかよ💧」


ユキホはあきれた様子で巳佳の慌てぶりをみています


「😵💦こ、怖いよ❗怖いに決まってるじゃんっ  何にも見えなくなっちゃうし、こんなとこで火もなくて、朝まで❗怖いに決まってるだろっ💦」


取り乱すミヨシをなだめるように


「目が慣れれば、真っ暗じゃねぇーよ」


  「嫌だっ❗仮に真っ暗じゃなくっても、火がないなんて💦危ないってぇ 」


薪を探してミヨシはうろうろし、その場をはなれていく


「おいっ、どこ行くんだよぉ💦 おめぇ弱っちぃくせに危ねぇーぞ 」


ミヨシの後を追う



「あー、やっぱり馬鹿にしてるぅ」


「ちがうだろ!心配してやってんだろっ」


ぎゃーぎゃーと言い合う二人。

レイラはやれやれと立ち上り、座り心地の良かったイス、じゃない流木に


心の中でさよならを言った。



レイラ「……。」


軽く両手でフレイムを作り出す



ブオオォォォォゴゴゴゴゴオォォォォ~~~~


パチッパチッ



巨大な流木は青白い炎に包まれ燃え盛る。辺りはぱぁっと明るくなった。



ミヨシたちはふりかえる



「 …❗すごいっ」


(あれが噂に聞いてた黒鬼のサイコフレイムか❗私のために?)


そうだ竜崎は自在に炎を操れるイオンシュ  (能力者)だった。


そんなことすっかり忘れていた。日頃、対策委員会で嫌というほど連中の資料を見せられてたのに…。


実物はそんなもんじゃなかった。



勢いよく燃え盛る炎はまるで生きているように見える、目が離せない。凄まじいエネルギーなのか?パワーを感じる。じっと炎に包まれる流木を見つめるミヨシ


そんな幻想的な一時を軽々とぶち壊しユキホが走り出す


「 魚だ❗魚が跳ねたぞぉ❤」


「え?魚?ちょっとぉ どこ行くの?」



フレイムのお陰で明るくなった夜の海で魚の姿を発見したユキホは大喜び!



「 海だよ❗海にいっぱい食いもんがいるじゃんか♪」



波打ち際に飛んでいく


「…取りすぎるなよ。」


見守るレイラは釘を注す



砂浜に膝をつくとユキホの気圧はガンガン高まる。空気は黄色く、うねりだす❗肉眼でもハッキリとわかった



「❕❕うぉぉりゃゃゃぁぁぁ❕❕」


両拳を振り上げて、おもいっきり地面を殴り付けた。



ぶぁぁ~ん!どどぉぉん!



「 ?!💦」

ミヨシはキョロキョロする


(なに?一瞬揺れを感じたんですけど💧)

同盟の研究所において彼らのアビリティ想定実験は常々おこなわれていた。

しかしユキホの衝撃波はその範囲を越える威力があると身をもって感じる。



二人の力を目の当たりにすると征弄自慢の防護ベストも魚釣りのチョッキにしか見えなくなった。😢⤵⤵


今の耐久レベルの10倍いや100倍は必要じゃないだろうか?



博士たちが知ったら腰をぬかすだろう



波間に目をやると、


ぷか、ぷか、っと魚が水面に浮かび上がり、波がそれを巻き上げて寄せ集め海岸に次々と打ち上げる。


まさにユキホと海の連携プレイだ!



「🎵すごぉい、すごい!ユキヒョウ すごいよぉーーっ🎶すごすぎるよぉー💓」


テンションMAX、はしゃいで飛び付いてゆく。

ユキホはそんなミヨシを軽々と受け止めた。



「キャハハハ、そうかぁ?おれってすごいかなぁ🎵😁

わーい🎵めしだぁめしだぁ💕  ぶっちょうヅラ、火を弱めろ❗」


レイラ「……w」


犠牲になったのはセグロイワシにそっくりな小魚たちだ、飛び跳ねて姿を見せたスズキ似の大物はちゃっかり逃げたようだった。



「…だれがこんなに食うんだ。😔」


呆れるレイラ


「オレ~ー❗いや、キリコにもとっといてやろう💜」


「 💧よせ、腐る!」


「じゃ余ったらどっかに埋めて、キリコに会えたら、食わしてやろう🎵」


「やめろ!迷惑だ❗」


「んでだよー💢」


ミヨシは二人のやり取りにお腹を抱えて笑い転げる。


  「 あははは」


(ヤバい-wこの人たち楽しすぎるんですけど。)




流木の焚き火を囲む三人。


魚の山を焼きながら、夏のキャンプファイヤーさながら、のどかな夜を過ごすのでした。